特定技能外国人雇用:求職者を探す5つの手段

特定技能外国人雇用:求職者を探す5つの手段

2022年7月1日

こんにちは。特定技能を専門とする行政書士の長井です。
今回も特定技能制度について、ご理解が進むよう簡潔に解説していきますので、最後までご一読いただけましたら幸いです。

特定技能外国人の求職者を探す方法

まず、技能実習生の場合、現地の送り出し機関が人材を募集し教育を行い、日本の管理団体を通じて人材を確保することが可能ですが、特定技能にはそのような制度はありません。基本的には日本人と同じで直接雇用契約を取り交わすこととなります。特定技能外国人となり得る人材の発掘方法として、
①雇用している(していた)実習生を特定技能に移行する
②ハローワークを利用する
③民間の人材紹介会社を利用する
④公的機関のサービスを利用する
⑤海外の人材紹介会社を利用する
がその手段となります。
この記事では、これらの手段を詳しく解説していきます。

1、雇用している(していた)実習生を特定技能に移行する

①現在雇用している技能実習生を特定技能に移行する

特定技能の在留資格取得の経緯で、もっとも多いパターンで、2号終了時期を見計らって移行するというものです。 自社にいる技能実習生を特定技能へ切り替える場合、技能実習は開始してから3年以上を修了することが前提ですが、 特定技能の申請自体は2年10か月過ぎれば行うことができます
下記のサイトで技能実習から特定技能への移行を詳しく解説しています。是非、ご活用ください。

特定技能×解説ブログ:技能実習から特定技能への移行できる?できない?
こんにちは。特定技能を専門とする行政書士の長井です。今回も特定技能制度について、ご理解が進むよう簡潔に解説していきますので、最後までご一読いただけましたら幸いで…
blog.sian-office.jp

②元技能実習生にコンタクトをとる

かつて在籍していた元技能実習生に直接連絡をとり、今度は特定技能ビザで呼寄せるという方法です。このような人材は、職場も業務も経験しているため安心感があります。もし、連絡先がわからないということであれば、当時利用していた管理団体等へ連絡先を聞くとよいでしょう。なお、このような人材特定技能で再雇用という場合には、日本語と技能の両方を無試験でビザの許可が下り次第即雇用も考えられます。

2、ハローワークを利用する

ハローワークで特定技能の求人を出すという方法です。ここで注意が必要なのが、特定技能は業務区分(従事させる仕事内容)が限定されているため、求人票には業務内容をしっかりと明記しなければなりません。また、日本語試験はN4を取得していても各業種ごとの技能試験を合格していない求職者も存在します。その場合の対策として・・・

資格外活動を取得し自社でアルバイトさせながら、特定活動ビザで試験勉強させる

この方法がスムーズかと考えられます。

3、民間の人材紹介会社を利用する

いわゆる「有料職業紹介所」のことです。有料職業紹介所でも外国人人材を紹介できるできないがありますが、中には登録支援機関の登録も行っている有料職業紹介所もあり、紹介から支援までをワンストップで依頼できる可能性もあります。

ここでの注意点は、特定技能制度についてあまり詳しくない有料職業紹介所は適合性(雇用の可否)の知識がないため、あまりおすすめできません。安易に外国人を紹介してもらい、業務区分(従事させる仕事)が不適合のまま就労させると不法就労助長罪が成立します。そのようなことから、ある程度の特定技能の知識を有する有料職業紹介所が選定が必要となります。

4、公的機関のサービスを利用する

特定技能は「人手不足解消のためのビザ」ということもあって、人材紹介に関する公的機関の斡旋もあります。例えば、建設業に限られますが「一般社団法人 建設技能人材機構」(JAC)では、企業と求職者のマッチングも行われています。また、行政機関主催のマッチング企画も開催されています。(私は、つい先日に商工会議所の会報でイベント案内がされているのを見ました)

特定技能マッチングイベントの紹介チラシ
人材マッチングイベント開催のチラシ

このような機会を知ることは、中々難しいでしょうが、採用にかかるコストを削減する手段として有効に活用したいものです。

5、海外の人材紹介会社を利用する

特に、技能実習生を日本に派遣している送り出し機関が、今後、人材紹介事業者としての主要な役割を果たすことが予想されます。これらの組織の強みは、すでに3年間の技能実習を終えて帰国した外国人(数百万人にのぼる)のデータベースを持っていることです。

しかし、これらの組織を利用する際には注意が必要です。悪質なブローカーが関与している可能性もあるため、利用する組織を慎重に選定し、信頼性を確認することが重要です。

まとめ

特定技能1号となる人材を探すには5つの手段があります。技能実習とは異なり、送り出し機関や管理団体の介在がないため、より慎重な見極めが求められます。また、技能試験の内容や業務区分の適合性など、特定技能に関連する基本的な知識を持って求職者を探す必要があります。

なお、当事務所では、特定技能試験の合格者の紹介や面接のセッティングも行っています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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