【2024年6月】特定技能トラック運送業はこうなる!制度の方針を解説│運送会社で外国人ドライバー雇用

【2024年6月】特定技能トラック運送業はこうなる!制度の方針を解説│運送会社で外国人ドライバー雇用

2024年5月1日

こんにちは。特定技能を専門とする行政書士の長井です。
今回も特定技能(トラック運送業)の制度について、ご理解が進むよう簡潔に解説していきますので、最後までご一読いただけましたら幸いです。

特定技能自動車運送業:制度を解説

記事内容:特定技能(トラック運送業)の制度の方針が公表されたことを受け、特定技能に関する今後の方向性が明確となるようわかりやすく解説した記事となります。

法務省にて公開された資料

(1) 特定技能外国人受入れの趣旨・目的

趣旨
自動車運送業における深刻な人手不足を解決するため。

目的
専門性と技能を持つ外国人労働者を迎え、即戦力として活用することで、業界の持続可能な発展を支援します。これにより、日本の経済及び社会基盤の維持と持続可能性を目指します。

(2)生産性の向上と国内人材の確保に向けた取り組み

  • 現在の課題
    自動車運送業分野での人手不足が業界全体の大きな問題です。
  • 具体的な取り組み
    業界団体や国土交通省が主導して、生産性を向上させる方法と国内人材の確保に努める多様なプロジェクトが進行中です。
    (業界団体による取組み
    ①貨物自動車運送適正化事業実施機関がドライバーの労働時間に関する巡回指導を実施。
    ②求荷求車情報ネットワークシステムの運営により、帰り荷の確保と輸送効率の向上。
    国土交通省による支援)
    ①荷待ち・荷役時間の短縮を目指した自動化・機械化の推進。
    ②物流の効率化を進めるための法改正等に取り組み。

(3)受入れの必要性(人手不足の現状)

自動車運送業分野における人手不足の現状と今後の対策

現状の概要

  • コロナ禍による影響
    コロナ禍での離職が人手不足を加速。
  • 規制の見直し
    自動車運送事業における時間外労働規制の見直し、及び2024年問題への対応が必要。
  • エッセンシャルワーカーの確保
    物流と人流を支えるドライバーの確保が喫緊の課題。

人手不足の推計

  • 5年後の必要就業者数の推移
    • トラック運送業:約117万7,000人
    • タクシー運送業:約28万9,000人
    • バス運送業:約12万人
  • 5年後の予想人手不足
    • 合計約28万8,000人
      • トラック運送業:約19万9,000人
      • タクシー運送業:約6万7,000人
      • バス運送業:約2万2,000人

現在の求人倍率

  • 有効求人倍率
    令和4年度で2.61倍となり、深刻な人手不足を示している。

(4)特定技能外国人の受入れ見込数

受入れ期間と上限

受入期間

令和6年度から令和10年度末までの5年間

受入数

最大2万4,500人の外国人労働者を受け入れる予定。

(5)特定技能1号の要件

特定技能1号外国人

試験区分(技能)

  • 自動車運送業分野特定技能1号評価試験(トラック)
  • 第一種運転免許

日本語能力の要件

  • 国際交流基金日本語基礎テスト
  • 日本語能力試験(N4以上)

※どちらかを合格

特定技能所属機関(受入企業)

全般的な条件

  • 協議会への参加
    特定技能所属機関は、国土交通省が設置する「自動車運送業分野特定技能協議会」(以下「協議会」という。)の構成員であること。※現行の特定技能制度と同じ。
  • 協議会への協力
    協議会に対し必要な協力を行うこと。※現行の特定技能制度と同じ。
  • 調査および指導への協力
    国土交通省またはその委託を受けた者が行う調査や指導に対し、必要な協力を行うこと。
    ※現行の特定技能制度と同じ。

事業運営関連の条件

  • 事業者の資格
    道路運送法に基づく自動車運送事業を経営する者であること。

認証および認定

一般財団法人日本海事協会が実施する運転者職場環境良好度認証制度に基づく認証を受けた者、または全国貨物自動車運送適正化事業実施機関が認定する安全性優良事業所を有する者であること

安全性優良事業所認定マーク

支援計画の委託に関する条件

  • 支援計画の委託条件
    登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委託する際は、協議会の構成員であり、かつ国土交通省及び協議会に対して必要な協力を行う登録支援機関に委託すること。
    ※現行の特定技能制度と同じ。

(6)特定技能外国人の雇用形態

直接雇用(正社員雇用)となります。


特定技能1号の自動車運送業分野が追加されるに伴い、法務省が公開した「制度の方針」を、トラック運送業に焦点を当てて簡潔にまとめてみました。制度の開始時期はまだ未定ですが、技能試験に関する情報は今後順次公開される見込みです。

私は現在、特定技能を専門とする行政書士として活動していますが、過去にはトラックドライバーとして18年間運送業務に従事していた経験もあります。この制度には個人的な興味と関心を持っており、行政書士としての専門知識と運送業での実務経験を活かし、社会に貢献する情報提供を続けていきます。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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