特定技能外国人ドライバーの人材像│特定技能(自動車運送業分野)│外国人雇用(自動車運送業分野)

特定技能外国人ドライバーの人材像│特定技能(自動車運送業分野)│外国人雇用(自動車運送業分野)

自動車運送業分野では、ドライバー不足への対応として「特定技能1号」による外国人材の受入れが始まりました。

しかし、実際に採用を検討している運送事業者の中には、「どのような人材が対象になるのか」「運転経験はあるのか」「安全運転の意識はどうなのか」といった点が気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、自動車運送業分野で特定技能1号として受け入れられる外国人材について、国籍や年齢、能力、運転経験、安全意識などの観点から人材像を整理していきます。

自動車運送業で特定技能として受け入れる外国人材とは

自動車運送業分野で受け入れる特定技能外国人は、制度上、一定の技能水準を満たした人材です。

技能評価試験や日本語試験を通じて、日本で働くための基礎的な知識や理解を持つ人材が対象となります。ただし、同じ制度で来日する外国人であっても、運転経験や日本語能力、業務に対する姿勢などには個人差があります。

そのため、企業側は制度の要件だけで判断するのではなく、面接やヒアリングを通じて実務への適性を総合的に確認することが重要になります。

特定技能外国人ドライバーの国籍の傾向

特定技能制度で就労を希望する外国人材は、全体としてアジア諸国出身者が中心となっています。

他の特定技能分野では、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、フィリピンなどの出身者が多く見られますが、自動車運送業分野ではこれらに加え、スリランカや中国からの関心も比較的高い傾向があります。

なお、採用対象となる外国人には海外在住者だけでなく、日本国内に在留する外国人も含まれます。海外から新たに受け入れる場合には、特定技能制度の運用上、技能評価試験が実施されている国が主な対象となります。

現在、自動車運送業分野の技能評価試験は次の国などで実施されています。

インド、インドネシア、ウズベキスタン、カンボジア、キルギス、スリランカ、タイ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、日本。

応募者の性別と年齢層

自動車運送業分野に応募する外国人材は、日本と同様に男性が中心となっています。これは、トラックやバスなどの運転業務が各国において男性の就業割合が高い職種であることや、長時間の運転や荷役作業を伴う業務内容が影響していると考えられます。

年齢層については、概ね20歳前半から35歳程度までが中心です。なかでも20代後半の層が比較的多く、日本人ドライバーの平均年齢と比較すると、相対的に若い人材が多い傾向が見られます。

特定技能外国人の能力はどの程度なのか

特定技能1号では、技能水準を確認するための技能評価試験が実施されています。この試験では、交通安全の基礎知識や運送業務に関する基本的な理解などが確認されます。

ただし、試験に合格しているからといって、すべての応募者が同じ能力とは限りません。運転技術や交通ルールの理解、業務に対する姿勢などには個人差があります。

また、同じドライバー経験者であっても、担当してきた運行内容や業務環境の違いによって、日本での実務への適応度には差が生じます。そのため、試験の合否だけで判断するのではなく、面接時のヒアリングなどを通じて理解度や適性を確認することが重要です。

外国人ドライバーの運転経験

採用時に気になる点の一つが、運転経験の有無です。

日本国内に在留している外国人の場合、過去に自動車運送業分野の特定技能1号として働いていた転職者を除けば、日本でドライバーとして就労した経験を持つケースは基本的に想定されません。これは、これまでの就労系在留資格ではトラックやバス、タクシーの運転業務が対象となっていなかったためです。

一方で、海外から応募する外国人の中には、現地でトラックやバスの運転業務に従事していた経験を持つ人材も多く見られます。ただし、日本とは交通環境や道路事情、業務の考え方などが異なるため、その経験がそのまま日本の運送業務に当てはまるとは限りません。

外国人ドライバーの安全運転意識

自動車運送業分野で外国人材を受け入れる際には、安全運転に対する意識も重要な判断材料になります。

近年、外国人による交通事故や違反が報道されることもあり、「外国人は安全運転の意識が低いのではないか」という印象を持つ人もいるかもしれません。しかし実際には、安全意識や運転姿勢には日本人と同様に個人差があります。

また、外国人材の安全意識は、出身国の交通環境や社会制度の影響を受けていることもあります。交通ルールの守られ方や事故時の責任の考え方などは国によって大きく異なるため、日本と同じ前提で安全意識が形成されているとは限りません。

そのため、外国人材を受け入れる際には、日本の交通ルールや運転マナーを丁寧に説明し、研修や同乗指導を通じて段階的に理解を深めていくことが重要になります。

業務運転は「会社の看板を背負う運転」

日本の運送業界では、「会社の看板を背負って走る」という言葉がよく使われます。これは、業務として車両を運転する以上、その行動が会社の評価や信用に直結するという考え方を表しています。

事業用自動車による事故や交通違反が発生した場合、責任は運転者本人だけでなく事業者にも及びます。

外国人材の中には、業務としての運転と私的な運転の違いを十分に理解していないケースもあります。そのため、採用後の教育においては、業務運転が企業の信用に関わる行為であることを具体的に説明し、「会社の看板を背負ってハンドルを握る」という意識を共有していくことが重要です。

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