事故報告をスムーズに受ける方法はありますか?:特定技能トラック運送業│運送業で外国人雇用(自動車運送業分野)

事故報告をスムーズに受ける方法はありますか?:特定技能トラック運送業│運送業で外国人雇用(自動車運送業分野)

外国人ドライバーを雇用する自動車運送事業者から、現場対応に関する相談は年々増えています。
その中でも特に多いのが、「事故が発生した際、外国人ドライバーからの報告をうまく受け取れない」という悩みです。

事故対応は初動がすべてと言っても過言ではありません。
本記事では、実際に寄せられた相談をもとに、外国人ドライバーの特性を踏まえた事故報告をスムーズに受けるための具体的な方法を解説します。

トラック運送業ならではの事故発生場所の特徴

トラック運送業では、事故が道路上だけでなく、倉庫や工場、荷主構内などの荷役作業場所で発生するケースも少なくありません。
このような場合、現場の担当者や荷主から直接状況説明を受けられることが多く、事業者側としては事実関係を把握しやすい傾向があります。

一方で、外国人ドライバー本人からの事故報告については、日本人ドライバーと同じ感覚で対応すると、情報が不足したり、内容に食い違いが生じたりすることがあります。

外国人ドライバーの言語面における特性を前提に考える

外国人ドライバーの場合、日本語でのコミュニケーションにおいて、

  • 長い説明を理解することが難しい
  • 自分の言葉で状況を整理して話すことが苦手
  • 専門用語や曖昧な表現が伝わりにくい

といった特性が見られることがあります。

そのため、事故発生直後に電話で詳細な状況説明を求めると、「何が起きたのか分からない」「重要な情報が抜けている」といった状態になりがちです。

電話での事故報告は質問形式を徹底する

外国人ドライバーから電話で事故報告を受ける際は、運行管理者が説明を求めるのではなく、質問する側に回ることが重要です。

特に有効なのが、Yes・Noで答えられる質問形式です。

  • けが人はいますか
  • 救急車は呼びましたか
  • 車両は動きますか
  • 荷物は壊れていますか
  • 警察には連絡しましたか

このように質問を限定することで、外国人ドライバーでも回答しやすくなり、初動対応に必要な情報を確実に把握できます。
まずは「人命」「車両」「警察対応」という優先度の高い情報を押さえることがポイントです。

文字での事故報告は翻訳機能を前提に設計する

事故対応をより確実にするためには、口頭だけでなく、文字による報告を組み合わせることが有効です。
文字情報であれば、翻訳機能を使って内容を確認できるため、聞き間違いや認識のズレを防ぐことができます。

実務上おすすめなのが、Googleフォームなどを利用した「事故発生時報告フォーム」の活用です。

フォームには、あらかじめ以下のような項目を用意しておきます。

  • 事故発生日時
  • 事故発生場所
  • 事故の種類(接触・物損・転倒など)
  • けが人の有無
  • 車両・荷物の状況
  • 現場写真の添付

事故が発生した際は、このフォームへの入力・送信をルール化することで、運行管理者は整理された情報を即座に把握できます。

口頭報告と文字報告を組み合わせた運用が重要

外国人ドライバーの事故対応では、電話による簡潔なヒアリングと、文字による詳細報告を組み合わせる運用が最も効果的です。

この方法により、

  • 初動対応の迅速化
  • 報告内容の記録・証拠化
  • 社内での情報共有の円滑化

といったメリットが得られます。

外国人ドライバーを雇用する以上、日本人ドライバーと同じ報告方法を求めるのではなく、「伝わりやすい仕組み」を整えることが不可欠です。
言語面の特性を理解した事故報告体制の構築が、結果として事業者自身を守ることにつながります。

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