在留資格:入管申請は自社でできる?│特定技能トラック運送業│運送業で外国人雇用(自動車運送業分野)

在留資格:入管申請は自社でできる?│特定技能トラック運送業│運送業で外国人雇用(自動車運送業分野)

外国人ドライバーの受入れを検討・実施するにあたり、必ず直面するのが「入管申請を自社で行うべきか、それとも専門家に依頼すべきか」という問題です。
自動車運送業分野は、他業種と比べても確認事項や提出書類が多く、判断を誤ると雇用計画そのものに影響が出かねません。ここでは、入管申請を自社で行う場合の実務上のポイントと注意点を整理します。

入管申請は企業が自社で行うことも可能

結論から言えば、入管申請は受入れ企業が自社で行うことも可能です。
法律上、必ずしも行政書士などの専門家に依頼しなければならないわけではありません。

ただし、実務としては「可能であること」と「現実的に対応できること」は別問題です。特に自動車運送業分野で外国人を雇用する場合、申請に要する負担は決して軽くありません。

企業側が準備する書類は非常に多い

入管申請では、受入れ企業側が用意する書類が多数あります。代表的なものとして、以下のような書類が挙げられます。

  • 登記事項証明書
  • 納税証明書(法人税・消費税など)
  • 決算書類
  • 社会保険・年金関係の証明書
  • 雇用契約書、労働条件通知書
  • 事業内容を説明する資料

これらの公的書類には有効期限が設定されているものも多く、取得のタイミングを誤ると、再取得が必要となり申請全体が遅れてしまいます。
結果として、外国人本人だけでなく、現場や管理部門を含めた関係者全体に影響が及ぶおそれがあります。

複数の行政機関への対応が必要になる

入管申請の準備では、入管窓口だけでなく、複数の行政機関に足を運ぶ、または手続きを行う必要があります。

  • 法務局(登記事項証明書等)
  • 税務署(納税証明書等)
  • 年金事務所(社会保険関係書類)

通常業務と並行してこれらの対応を行うことは、企業担当者にとって大きな負担となりがちです。

申請内容には入管法・労働法の正確な理解が不可欠

入管申請書や各種様式への記載内容には、入管法だけでなく、労働基準法や社会保険関係法令に関する正確な理解が求められます。

特に以下の点は慎重な確認が必要です。

  • 雇用条件と実態の整合性
  • 労働時間・賃金体系の適法性
  • 事業内容と在留資格との適合性

記載内容に不備や矛盾があると、審査の長期化や追加資料の提出を求められるケースも少なくありません。
また、申請後に入管から指摘が入った場合の対応も、企業側にとっては大きな負担となります。

更新申請と新規申請では負担が大きく異なる

更新申請の場合は、比較的提出書類が少なく、対応しやすい傾向にあります。
一方で、以下の申請では準備負担が大きくなります。

  • 在留資格認定証明書交付申請(海外からの呼寄せ)
  • 在留資格変更許可申請

これらの申請では、事業内容や雇用条件の妥当性を詳細に説明する資料が求められるため、書類作成に相当の時間と労力を要します。

行政書士へ依頼した場合の報酬の目安

入管申請を行政書士に依頼する場合、気になるのが報酬水準です。
報酬額は依頼内容や在留資格の種類、申請の難易度によって異なりますが、一般的には以下のような傾向があります。

更新申請の場合の報酬相場

在留期間更新許可申請は、すでに雇用実績があり、事業内容や雇用条件に大きな変更がないケースが多いため、比較的報酬は低めに設定される傾向があります。

  • 在留期間更新許可申請
     おおむね 3万円~6万円程度 が一つの目安

ただし、過去に是正指導を受けている場合や、就労内容に変更がある場合は、追加資料の作成が必要となり、報酬が上がることもあります。

海外からの呼寄せ・変更申請の場合の報酬相場

在留資格認定証明書交付申請(海外からの呼寄せ)や在留資格変更許可申請は、事業内容や雇用条件の妥当性を一から説明する必要があるため、更新申請に比べて報酬は高くなる傾向があります。

  • 在留資格認定証明書交付申請
  • 在留資格変更許可申請

これらの場合、5万円~12万円程度が一般的な相場といえるでしょう。
自動車運送業分野では、業務内容や勤務体制の説明が重要となるため、資料作成にかかる工数が報酬に反映されやすい点が特徴です。

報酬だけで判断するリスクにも注意

行政書士報酬は安ければよいというものではありません。入管申請では、以下の点が結果に大きく影響します。

  • 申請書類全体の整合性
  • 業務内容と在留資格要件の適合性
  • 入管からの照会・追加資料への対応力

報酬が極端に低い場合、必要な確認や説明資料の作成が十分に行われないケースも考えられます。
不許可や審査長期化のリスクを踏まえると、「報酬額」だけでなく「対応範囲」や「実務経験」を含めて判断することが重要です。

自動車運送業分野では専門性が重要

自動車運送業分野は、労働時間管理や業務内容の説明が厳しく確認される分野です。そのため、外国人雇用や運送業分野の入管実務に精通した行政書士へ依頼することで、企業担当者の負担を大きく軽減でき、結果としてスムーズな人材確保につながります。

専門家に依頼することで得られるメリット

入管申請には、専門的な知識だけでなく、継続的かつ的確な対応力が求められます。
かかる時間、労力、申請遅延や不許可のリスクを総合的に考えると、入管業務を専門とする行政書士に依頼することで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 書類不備や整合性不足によるリスクの低減
  • 申請スケジュールの適切な管理
  • 入管からの照会・追加資料への迅速な対応

自動車運送業分野で外国人雇用を安定的に進めていくためには、実務負担とリスクを見極めたうえで、外部専門家の活用も含めた体制づくりを検討することが重要といえるでしょう。

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