外国人ドライバーの受入れを検討する自動車運送事業者にとって、「外免切替(外国免許切替)」と同様に重要なのが、在留資格 「特定活動」 の正しい理解です。
自動車運送業分野の特定技能1号では、この特定活動期間中に日本の運転免許を取得できるかどうかが、その後の就労の可否を決定づけます。
本記事では、外免切替ができなかった場合の影響に加え、特定活動の在留期間の違い、さらに より確実性の高い免許取得方法 について解説します。
目次
在留資格「特定活動」とは何か(自動車運送業分野)
在留資格「特定活動」とは、法務大臣が個別に指定する活動を行うための在留資格です。自動車運送業分野では、特定技能1号へ移行するための準備期間として付与されます。
この特定活動期間中に行う主な活動は次のとおりです。
- 外国人ドライバーとしての受入れ準備
- 技能試験・日本語要件への対応
- 外免切替または日本の運転免許の取得
重要なのは、特定活動は就労のための本資格ではなく、期限付きの準備期間であるという点です。
※詳しい制度内容については、法務省の公式ページにも情報がありますので、ご参照ください。
分野別に異なる特定活動の在留期間
自動車運送業分野の特定活動は、業務区分によって在留期間が異なります。
- トラック運送業:6か月
- バス運送業・タクシー運送業:1年間
この在留期間内に、日本の運転免許を取得し、特定技能1号の申請要件をすべて満たす必要があります。
期限は延べられない前提で考える必要があります。
特定技能1号(自動車運送業分野)の必須要件
自動車運送業分野の特定技能1号では、次の条件が明確に定められています。
- 有効な日本の運転免許を保有していること
そのため、特定活動期間中に
- 外免切替
- または自動車学校での新規免許取得
のいずれかを完了できなければ、特定技能1号の申請そのものができません。
外免切替ができなかった場合の結論
結論として、特定活動期間内に外免切替(または免許取得)が完了しなかった場合、特定技能1号への移行はできません。
運転免許を取得できなければ、出入国在留管理庁へ在留資格変更申請を行うことは不可能です。
なお、外免切替についての基本的な理解は下記のページをご参考にしてみてください。
外免切替が間に合わなかった場合の実務上の影響
特定活動期間中に外免切替が完了しなかった場合、次のような影響が生じます。
- 特定技能1号の申請要件を満たさない
- 在留資格変更申請ができない
- 就労開始の見通しが立たない
また、特定技能1号への移行を前提として締結していた雇用契約は、その前提条件が失われるため、実務上は白紙(不成立)となるのが一般的です。
特定活動は更新・延長できるのか
特定活動は、特定技能1号への移行を前提とした期間限定の在留資格です。
免許取得が完了せず、特定技能1号の申請ができない場合、
- 在留期間の更新・延長は原則不可
- 在留期間満了により帰国
という扱いになります。
企業側の都合や人手不足を理由に、特定活動のまま在留を継続させることはできません。
外免切替より確実性が高い「自動車学校での新規取得ルート」
外免切替は、知識確認・技能確認での不合格や、試験予約の混雑による遅延など、不確定要素が多い手続です。特に、トラック運送業のように特定活動が6か月しかない場合、スケジュール管理は非常に厳しくなります。
そのため、
- 日本の自動車学校に入校し
- 普通免許を新規取得する
というルートを選択することは、外免切替よりも確実性が高い方法といえます。
カリキュラムと取得時期の見通しが立てやすく、在留期間内に免許を取得できる可能性を高める現実的な選択肢です。
企業が押さえるべき実務上のポイント
自動車運送業分野で外国人ドライバーを受け入れる際には、
- 特定活動の在留期間は
- トラック:6か月
- バス・タクシー:1年
であること
- 特定活動は「猶予」ではなく「期限付きの準備期間」であること
- 外免切替に固執せず、新規取得ルートも含めて検討すること
を理解しておく必要があります。
特定活動期間をどう使い切るかが、外国人雇用の成否を分ける重要な判断ポイントになります。

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