こんにちは。特定技能を専門とする行政書士の長井です。
今回も特定技能制度について、ご理解が進むよう簡潔に解説していきますので、最後までご一読いただけましたら幸いです。
目次
登録支援機関を選ぶ前に：私たちの経験から学ぶ
弊所行政書士事務所も登録支援機関の業務を行っています。だからこそ、同業他社がどんな形態をとっているのか、どのように動いているのかについて、ちょっとした洞察を持っています。
もちろん、私たちの事務所を選んでいただけることを心から望んでいます。ですが、それぞれの受入企業様には、独自の契約条件や特有のニーズがあります。
だから、この記事では、客観的な視点を大切にしています。皆さんが自社に合った登録支援機関を選ぶ際に、本当に役立つ情報を提供することが私たちの目標です。最終的には、御社のニーズに最も適した選択をしていただきたいと思っています。
そんなバランスを大切に、この記事をお届けします。
1. 登録支援機関の種類と特徴
①専門業務として行っている会社
これらの会社は一般的に、ビザの取得、就労支援、生活面でのアドバイスなど、包括的なサービスを提供しています。このような会社は、特定技能外国人のサポートに関して豊富な経験と専門知識を有しています。
②技能実習生を管理する組合
これらの組合は、技能実習生が特定技能ビザへ移行した後もサポートを続けることが可能です。彼らは通常、技能実習生のキャリア開発や生活支援に焦点を当てています。
③行政書士事務所
行政書士事務所は、特にビザ申請や法的手続きに強みを持っています。複雑な法規制や手続きの専門家であり、ビザ申請プロセスのスムーズな進行をサポートできます。なお、特定技能に関しては、制度が複雑であることから、このような専門家が支援していると安心に繋がります。ちなみに弊所もここに位置しております。
④自社の特定技能外国人を支援する会社
これらの会社は、主に内部で特定技能外国人を雇用しているため、外部からの委託を受け付けていない可能性があります。彼らは内部リソースを最大限に活用し、コスト削減を目指しています。
⑤機能していない会社
これらの会社は登録はしていますが、実際には活動していないため、信頼性やサポートの質が低いと考えられます。
2. 問い合わせ先の候補
上記の専門業務会社、組合、行政書士事務所（①②③）： これらの機関は、一般的に信頼性が高く、多様な支援サービスを提供しています。質の高いサポートを求める場合には、これらの機関への問い合わせが適しています。
自社用に登録している会社（④）： これらの会社は外部のクライアントにサービスを提供することが少ないため、自社内での利用に特化しています。
機能していない会社（⑤）： 実際にサービスを提供していないため、選択肢から除外すべきです。
3. 問い合わせ時の確認事項
適切な機関を選ぶために、以下のポイントを確認することが重要です。
対応できる言語
特定技能外国人の母国語に対応しているかどうかが重要です。これにより、コミュニケーションの障壁を低減し、より効果的なサポートが提供されます。
支援委託料金（月額）
予算に合わせたサービスを提供しているかどうかを把握しましょう。高価格のサービスが必ずしも質が高いとは限りませんが、あまりにも低価格の場合はサービスの質に疑問を持つべきです。なお、登録支援機関への平均的な委託料は１名あたり￥25000/月程度です。
初回登録料の有無
初期費用が必要かどうかも重要な考慮事項です。初期費用が高い場合、それがサービスの質に見合っているかどうかを検討しましょう。
入管への在留資格取得から更新までのサポート
長期的な視点でのサポートが提供されているかどうかを確認することが重要です。ビザの取得から更新までの一連のプロセスをスムーズに進めることができるかどうかがキーとなります。
退職時の料金対応
特定技能外国人が契約期間内に退職した場合、残りの料金はどのように取り扱われるかを確認しましょう。透明で公平な料金体系があるかどうかがポイントです。
定期面談と入管への届出
担当者が３ヶ月に一度の定期的に面談を行い、必要な報告を四半期に一度のペースで入管に提出しているかどうかを確認することも大切です。これにより、特定技能外国人の適切なサポートが保証されます。
登録支援機関選びのポイント：本当に大切なのは？
契約の細部や料金体系に目が行きがちですが、本当に大切なのは、特定技能外国人のことを心からサポートしてくれるかどうかです。そう、これが最も重要なポイントなんです。
想像してみてください。特定技能外国人が新しい環境で安心して働けるようになると、彼らはもっと自分の能力を発揮できるようになります。そして、それが彼らの安定した雇用継続につながり、最終的には私たちの事業の拡大へと繋がります。
この点を念頭に置いて、登録支援機関を選ぶときは契約条件だけでなく、その機関が特定技能外国人のことをどれだけ理解し支えてくれるかを見極めてください。彼らの幸せが私たちの事業の成功に直結しているのですから。
特定技能外国人をサポートすることは、単に彼らを雇用するだけではありません。彼らの生活やキャリアの発展を支え、彼らが社会の一員として活躍できるようにすることが私たちの役割です。だからこそ、心から彼らを支えられる登録支援機関を選ぶことが、これからの事業成功の鍵を握っているのです。
